ドライイーストとベーキングパウダーの違いとは？代用・併用できるのか徹底解説

ドライイーストとベーキングパウダーはパンやお菓子作りに欠かせない材料の一つですが、違いがわかりづらく、パン作りにはどちらが向いているのか迷うこともあるでしょう。本記事では、ドライイーストとベーキングパウダーの違いを紹介するとともに、代用できるのか、併用は可能なのかを解説します。ドライイーストとベーキングパウダーに関して知っておくと便利な情報もお届けします。

ドライイーストとは？

「ドライイースト」は、パンを作る際などに使用する酵母のことで、生地を膨らませたり、香りや風味を生み出す役割をもっています。

イーストには種類があり、主に「生イースト」「ドライイースト」「インスタントドライイースト」の3つが知られています。

「ドライイースト」は、生イーストを熱で処理・加工したものです。生イーストを使うと「予備発酵」をさせる必要がありますが、一部のドライイーストは材料に直接混ぜて使用できる点が魅力となっています。

ベーキングパウダーとは？

「ベーキングパウダー」は、パンやお菓子を作る際に使用する膨張剤です。「ふくらし粉」とも呼ばれています。

重曹、重酒石酸カリウム、炭酸アンモニウムを混ぜ合わせてあり、水分を使うことで発生する炭酸ガスが生地を膨くらませます。水分のほか熱でも反応が加速する性質をもっています。

ドライイーストとベーキングパウダーの違い

ドライイーストとベーキングパウダーは、パンやお菓子の生地を膨らませる用途で使われる点で共通していますが、生地を膨らませる方法などに違いがあります。

パンやお菓子作りに向いているのは？

ドライイーストとベーキングパウダーはどちらも二酸化炭素により記事を膨らませますが、生地の膨らみ具合に違いがあります。

ドライイーストはやわらかくふわふわの生地ができるためパン作りに向いています。一方のベーキングパウダーはドライイーストと比較すると膨らみ方は弱いためお菓子作りに向いています。

ドライイーストは発酵から二酸化炭素を発生させるまでに時間がかかることから生地を寝かせる必要があります。ベーキングパウダーは生地を寝かせなくてもすぐに使用できます。

両者には違いがありますが、パン作りにベーキングパウダーを使うことや、お菓子作りにドライイーストを代用して使うことも可能です。

ドライイーストとベーキングパウダーに関するQ＆A

ドライイーストとベーキングパウダーに関して事前に知っておきたい疑問について確認しておきましょう。

ドライイーストとベーキングパウダーは併用できる？

ドライイーストとベーキングパウダーは異なる特徴をもっていますが、併用することでお互いの良い点をいかすことも可能です。

併用するメリットは、生地のボリュームを安定させられる点です。また、揚げ縮みを防止したり、吸油感を抑えることもできます。

ドライイーストとベーキングパウダーを併用した場合、相性がよい粉は「中力粉」です。中力粉は、強力粉と薄力粉の中間の粉で、肉まんなどを作る際にドライイーストとベーキングパウダーを併用することが多いです。クラッカーやかりんとうを作る際にもドライイーストとベーキングパウダーを併用して使うこともあります。

ピザはドライイーストとベーキングパウダーどっちを使う？

ピザは、ドライイーストでもベーキングパウダーでもどちらも利用して作ることが可能です。

ベーキングパウダーは寝かせずに作ることができるため、短時間で仕上げたい場合に向いていますが、小麦の生っぽい臭いが残ることもあります。また、焼き方などによって生地がふわふわに仕上がらないことも……。

ドライイーストの場合、時間や手間はかかりますが、しっかりとしたピザ生地が作れます。個人差はありますが、本格的なピザを作るにはドライイーストが向いています。

ドライイーストとベーキングパウダーなしでも作れるものはある？

本来はドライイーストやベーキングパウダーを使うレシピでも、ピザやパウンドケーキであれば使わなくても作ることが可能です。

ピザの場合、強力粉と塩、水、マーガリンを使うことでドライイーストやベーキングパウダーを使わなくても生地を作れます。ドライイーストやベーキングパウダーを使う場合よりもサクッとした食感のクリスピー生地に仕上がります。

パウンドケーキの場合、一般的にベーキングパウダーを使うことが多いのですが、しっかりと泡立てたメレンゲを使うことで膨らませることができます。

ドライイーストやベーキングパウダーが手元にない場合はぜひ試してみてください。

ドライイーストとベーキングパウダーを上手に使いこなそう

ドライイーストとベーキングパウダーは生地を膨らませるという目的は同じですが、膨らませる過程が異なります。代用して使うこともできますが、食感や味わいは変わってきます。ドライイーストとベーキングパウダーを上手に使いこなしてパンやお菓子、ピザなどに活用してみてはいかがでしょうか。